「スマイル4」リリース記念
SPECIAL INTERVIEW
──では改めて、「スマイル4」についてお聞きします。前作「スマイル3」は「春」という大きなテーマに基づいて制作したと聞きましたが、今回は?
だいすけ 今回は、あえてそういうテーマを決めませんでした。スマイルシリーズも4作目になって、少し肩の力を抜いてできるようになったのかもしれません。
──というと?
だいすけ がんばってスマイルっぽい曲を書こうとしなくても、自然に「スマイル」という言葉を表現できる自信がついたというか。「こんなスマイルも、こんなスマイルもあるよ」っていうのを、アルバム全体をとおして表現できたと思います。
──なるほど。これも成長ですね。
健太 作り方も、前回はスタジオ1発録りだったけれど、今回は久しぶりにパートごとのバラ録りにしました。あいちゃんが入って最初のアルバムということもあるし、少しやり方を変えたかったんです。
──バラ録りのよさは、どういうところに表れていますか?
だいすけ テイクを重ねることで、曲をどんどんブラッシュアップしていけることですね。1発録りだと、最初のOKテイクをその後超えるのってほぼ無理なんですけど、バラ録りだと修正を重ねてよりよくなることがある。
健太 音色とかの細部を、録って、聴きながらやり直していけるぶん、すごくこだわって緻密に作れましたね。
まなん 私は、あいちゃんが「音がどんどん増えていく~」って言っていたのが印象的(笑)
あい ドラムとベースにギターが乗って、歌が乗って曲が完成していくのがすごく楽しかったんです。
──6曲入りのミニアルバムですが、選曲なんかはどうしたんですか?
健太 準備期間が短かったので、アルバム用にストックしていた30~40曲のなかから各自やりたい曲をピックアップして、一気に選びました。
だいすけ 合宿の直前だよね。選曲からあいちゃんと一緒にやりたかった。でもこれが大成功で、期待どおり、あいちゃんが新しい風を吹き込んでくれました。
──あいちゃんは、どういう曲を選んだんですか?
だいすけ 若者の選曲(笑)。リード曲の「フォーエバー」なんかはあいちゃんチョイスだよね。
健太 そうそう。デモテープの段階ではちょっと「カッコいい」感じの曲で、僕ら既存のメンバーは「ニコルズらしくないよね」って避けがちな曲だったんです。でもあいちゃんが「やりたい!」って言うんでやってみたら、意外にいい感じになった。
──あいちゃんの選曲の基準は?
あい 私は歌詞から入ります。歌詞カードを見て「聴いてみたい~」って思った曲ですね。まだファン感覚が抜けないので、ニコルズっぽい曲もそうでない曲も、いろいろ幅広く聴いてみたいんです。
まなん ちょっと考えすぎちゃう私たちにとって、あいちゃんのファンっぽい直感的な意見は新鮮でした。
だいすけ おかげで垢抜けたよね(笑)。なんだか自分の曲っぽくない。いい意味で。
まなん そうかも。でもそのおかげか、私も含めてみんな楽しそうにレコーディングできて、高校生のころ、バンドを始めたばかりの感じが蘇ってきました。
だいすけ 実際、いままででいちばんリラックスしてレコーディングできたかもね。
健太 アルバム全体としては、バラ録りのおかげでそれぞれの曲を作り込めたのもあるけれど、選曲もサウンドメイキングも、曲ごとにメリハリがつけられたと思います。
だいすけ その結果、ターゲット的にも楽曲的にも、すごく広がりのあるアルバムになったと思います。みなさんにはその辺を楽しんでほしいですね!